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AIと特許について(その3)


 機械学習で用いられる分析対象データのモデルを大きく分けると、以下の4つに分類できることを前回説明しましたが、今回はこれらを具体的に説明いたします。
・教師あり
・教師なし
・強化学習
・ディープラーニング(深層学習)

「教師あり」とは、データが特定の特徴を有するときに、いずのような結果となるかの関係性をコンピュータに学習させることをいいます。つまり、学習すべきデータを与える際に、そのデータの結果も一緒に学習させるものです。

「教師なし」とは、正解となるデータを与えず、データ同士の類似点や相違点をコンピュータに学習させることを言います。具体的には、与えられたデータが何なのかは知ることができないため、このデータとこのデータは良く似ているが、このデータは似ていないといったデータ相互の関連性を学習させるようなものです。

「強化学習」とは、目的に基づいて最も良い結果を得られる方法をコンピュータに学習させることを言います。具体的には、ある行動をしたときに、どのような結果になったかを繰り返し学習し、行動が良い結果につながればプラスの得点が与えられ、悪い結果につながればマイナスの得点が与えられ、得点を最大にできる行動パターンを導き出します。例えば、囲碁、将棋のソフトウエアや自動運転などに使われます。

「ディープラーニング(深層学習)」とは、分析対象データの全体像から細部までの各々の粒度の概念を階層構造として関連させてコンピュータに学習させる手法であって、人の脳神経を模倣したニューラルネットワークを多層に結合した形の機械学習であり、AIのアルゴリズム技術の中核を占める技術といえます。
 つまり、データのどの部分を参考にして学習を行うかの判断をするのに必要な要素である「特徴量」をディープラーニングは自ら判断できることになります。これに伴い今までのAIでは、簡単な問題しか解けないといった難点や、データを覚えさせるのに時間がかかるといった難点がありましたが、ディープラーニングなら複雑な特徴を持つデータを短期間で大量に学習することができます。
 この結果として、学習のたびにAIに特徴量を人が指定する必要がなくなり、学習効率と精度が飛躍的に向上するだけでなく、音声や画像といった複雑なデータを学習できるようにもなりました。

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